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大和にある青木工務店社長の日記

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2008年 11月 28日

暖房論議

ここのところすっかり寒さがこたえます。住まい方でいつも気になっていることの一つが暖房のとり方。ここでは私の体験(あくまで私見)でご紹介。
一般に風通しの良い家(気密が悪いという意味ではない)、開放感がある家というと、大きな広間、空き放せる空間、高い天井・吹抜けとなる。しかしその一方で気積がおおきいので温まりにくいことになる。
断熱・気密が良い家は家の南側と北側、床に近いところと天井と温度差が小さくなることが利点であり、また暖めるのにエネルギーが少なくて済むこと、暖めた空気が冷めにくいということになる。また一度温まると冷えにくくなる(とこ冷えをしなくなる)。
断熱・気密の良い家は一般的に空気を汚さない、かつ弱い暖房をまわしっ放しに使うことが理想といえる。特に私は冬場ズボン下を履けば上着にコートを羽織らなくても意外に大丈夫なほうなのでもしかすると寒さに強いほうなのかもしれないが。
対流式の暖房器具(代表としてエアコン)は手軽であり、また夏の暑さから考えると必需品なのである意味一番手軽な暖房器具である。以前は天井付近ばかりが暖まって床が寒いといわれていたが、今はメーカーも改良して床から暖かいと宣伝している。とはいえ、やっぱり頭ばかりが暑く、足元が寒いとはいわれてしまう。また風を伴うので、その気流で寒さを感じてしまうこともある。
床暖房は足元が暖かく快適である。しかしランニングコスト、耐久性、その後の改修のしにくさはどうしようもない。床の改修は他の部位に比べて周りへの影響が多い。また仕上げの材料も制限があり、床暖房対応の無垢フローリングは驚くほど高価。
開放型暖房機は出来るだけ避けたい。開放型とは排気も室内に出す暖房器具。石油ストーブ、石油ファンヒーターなど、注意書きに定期的に換気を義務付けたもの。折角温まったのだからと窓を開けて空気を入れ替える人は少ない(部屋が暖まっていると空気を入れ替えても比較的直ぐに部屋は暖まることを一般にはあまり知られていない)。二酸化炭素もそうだが、水蒸気も一緒に出すので、無暖房室の結露の原因となる。
一方強制排気型(FF式)は空気を汚さず温まるのだが、その構造上開放型に比べて暖房効率が悪い。また外壁貫通のスリーブが必要となるので設置位置が固定されてしまう。
電気カーペットは手軽に足元から温まり、寝転がって快適なのだが無垢のフローリングにとっては環境がきつい。また折角の床が見えなくなってしまうことも残念。
欧州でよく見かけるラジエントヒーター。日本のものはやけどして危ないからと温度が低めに設定されており結果温まりが弱いようだ。また設備工事もとても高価になる。
デロンギなどオイルヒーターも空気を汚さないが、消費電力の割に暖かくないともっぱらの評判。
イニシャルコスト、ランニングコスト(故障・買い替えといういみでも)両面からも、実は暖房は家電対応が一番良いのではないかと考えるようになった。
そこで我が家では昨年「サンラメラ」というセラミックヒーターを買ってみた。6-8帖用程度で5万円くらいと相当高価なのだがこれがまた良かった。特徴は、
①最大600W(弱は400W)と比較的消費電力が少ない。あまり気にせず運転できる。
②この暖房器具から出る遠赤外線は金属では完全反射。従ってヒーターパネルの防護柵は熱くならないので子供でも安心(ただし柵の上部は温まった空気で熱くなる)。安全。
③ヒーター部が赤くならない。寝室でも暗く出来る。
④一般的な安全装置はついている(異常加熱、転倒)。
我が家のLDK部屋は8+6+6の20畳。8帖の上は吹き抜け・ロフト。それでもこれ一台で昨年の真冬では20度を下回ることは無かった。驚き。
今年は奮発してもう一台買ってみました。
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右が去年モデル。左が今年モデル。柵の桟など安全性が向上した。スイッチを見ればとてもシンプルな操作。電源の入り切りと強弱のみ。
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ほら、さわっても熱くない。赤くないけど、いまガンガンに温まっている状態なのです。
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車がついているので、色々と設置場所を変えて試している。その使用報告はまた後日。
ところで何でこんなに高いかというと、製造精度の要求が高くて調整が多くほとんど手作りだからだそうです。従って壊れやすいとも正直に書いてありました。

by yamato-aoki | 2008-11-28 18:51 | Comments(1)
Commented at 2008-11-29 09:03 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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