昨日は会長、金子・山田両課長とともに茨城県のつくば市にある建築研究所に訪れました。ここには初めて行ったのですが、色々な実験を研究者が行なって、建築業界の技術発展に生かされております。今回は愛媛の梼原でも見ましたLCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅の見学です。
当初の予定であった100名を大幅に超え、150人の見学者が集まりました。大工・工務店、ゼネコン、ハウスメーカー、設計者、学者、学生、関係省庁、メディアなどなど。見学希望から漏れた人も多数いたと聞いております。良く知っている人もちらほら。皆さん勉強熱心です。
環境の分野では、この村上先生です。先生はこの研究所の理事長でもあり、またLCCM住宅研究・開発委員会の委員長でもあります。
それにしても、すごい人です。ごったがえしてしまうので、4班に分かれて見学となりました。建物を一言で表すと「季節で衣替えをする家」ということです。
南面の階段・広縁となっている大開口と空間が開け閉めできることで、夏の日差しを遮るゾーンと冬の日差しを閉じ込めるゾーンとなります。そしてプロポーションとしては、南からの風を受ける形で両袖が付き、また屋根上には吹き抜け空間の延長線に温度差による自然換気の為の換気棟が二箇所設置されておりました。
設備としては屋根上に太陽熱温水パネルと、発電パネルがあります。
北面と南面は束立てでオーバーハング部分があります。夏の夜の地上からの冷えた空気を取り込むためと、セメント量を減らす為ということでした。高炉セメントといえども、CO2排出量は馬鹿にならないのだそうです。
室内の断熱はグラスウールにベーパーバリア。この部分の施工が悪いと建物にはとても悪影響を及ぼします。
別の建物では、太陽光を利用した様々なメーカーのシステムの実験検証が行なわれておりました。太陽熱温水は昔のタンク屋根置き型から、タンクは地上に置く循環型が主流となっております。
こちらは真空熱配管。通常60度程度の温水までのところを90度まで沸き上げることが出来るそうです。色々と見聞きして、本物のエコロジーを青木工務店は追求していきます。