このところ、相模板金の会長が会社に来て古い本を色々と持ってきてくれておりました。1960年代の百貨辞典はその時の世相で文書が書かれているのでとても興味深いです。まだ沖縄がアメリカであった頃。当時戦後20数年、現在はその期間よりももっと年月が経ているのです。国を想い、残していった人を想って戦場へと向かった人々。今の日本を見たらどう思うのでしょうか。
ところで、その中でももっとも興味を引いたのがこの本でした。
表紙は無くなってしまっているのですが、裏表紙に書いてありました。「大工雛形 隅矩獨稽古」という巾6寸、高さ4寸の小さな古本です。著者は泉幸次郎さんという方です。有名人なのでしょうか?大工の棟梁なのでしょうか?
なぜ板金屋の山下さんが持っていたのかは別として、中には継ぎ手や棒隅の手本が示されております。
巻末には本の書かれた年がありました。明治34年!初代梅太郎も見たことがあるのかもしれません。大きさからも道具箱に調度良いサイズ。中を読みながら少しロマンに浸ってしまいました。